小児歯科学雑誌
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おしゃぶりについての実態調査
第1報おしゃぶりの使用状況について
浅里 仁井上 美津子石川 朋穂渋谷 泰子高田 貴奈柳原 正恵足立 マリ子佐々 龍二
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2005 年 43 巻 5 号 p. 652-659

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抄録

東京都K区の保健所および保健センターの歯科健診に来所した幼児の保護者を対象におしゃぶりの使用状況について,平成14年6月から平成15年3月までの期間に1歳2か月児,1歳6か月児,2歳0か月児,3歳0か月児の計3385名にアンケートによる調査を行った.その結果,
1.使用実態は,各年齢とも使用経験なし群が最も多かった.
2.使い始めた時期は,各年齢とも使用経験者の8割以上が生後8か月までであった.
3.やめた時期は,1歳2か月児,1歳6か月児では生後6か月で使い終えた者が最も多く,2歳0か月児,3歳0か月児では生後12か月で使い終えた者が最も多かった.
4.使い始めたきっかけは,口呼吸の防止と答えた者が多かった.
5.使用しなかった理由は,各年齢ともに“与えてみたが子どもが使わなかった”と回答した者が最も多かった.
6.使用しているときは,各年齢ともに最も多い回答が“寝るとき,眠いとき”であった.
7.使用継続に関する保護者の考えは,“そろそろやめさせたい(具体的な対応あり)”と回答した者が,年齢が上がるにつれ多くなる傾向にあった.
8.やめた理由は,各年齢ともに“子どもがあきて使わなくなった”と答えた者が,最も多かった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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