2016 年 31 巻 5 号 p. 1126-1129
非侵襲的に消化管運動、特に胃電気活動を記録解析したものを胃電図という。その記録や解析には工夫が必要で、最も有用な因子は胃電気活動のリズムの性状である。各種病態下で胃電気活動におけるリズム性状のパラメーターを用い胃運動機能評価が十分可能であった。胃電図におけるパワー比も胃運動のパラメーターとして参考になるが、収縮と必ずしも1:1の対応ではないので胃排出のパラメーターとして用いるのは適当でない。胃電図を発展させた胃腸電図(等パワーマッピング)も消化管の電気活動を地図状に可視化でき胃腸運動機能評価上、有用であるが、まだ解決せねばならない問題点が存在する。