日本門脈圧亢進症学会雑誌
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総説
門脈圧亢進症における医療安全
角谷 宏
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2016 年 22 巻 1 号 p. 23-26

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抄録

門脈圧亢進症領域における診療は非常にハイリスクな患者,手技が多く医療安全には特に注意が必要である.医療安全とは患者さんの安全はもちろんだが,医療従事者が法的に無防備では安全な医療が提供できるはずがない.医療訴訟の現状や医療裁判を知ることで,求められる法的な責任,医療水準などを理解することができ,それが医療安全に直結することを理解すべきである.今回はまず,医療訴訟の動向,裁判の現状を述べた.次に医療訴訟から医師に責任があるとはどういう意味なのかについて論述した.これは医療水準の変遷を述べて今求められる医療水準を示した.さらに,因果関係や期待権,医師法20条,21条,輸血拒否に関して述べて医師として知っておくべき裁判例を示した.医療訴訟を知ることで医療水準から外れた医療を行う場合にどこまでの説明が求められるのかなどを理解することができる.最後に学会への提言を行った.医療訴訟を知り正しく批判し,正しく理解することでより安全な医療を受けることも提供することもできるのである.

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© 2016 日本門脈圧亢進症学会
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