日本門脈圧亢進症学会雑誌
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総説
食道・胃静脈瘤の内視鏡治療:38年間の軌跡
小原 勝敏
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2021 年 27 巻 1 号 p. 16-24

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抄録

食道・胃静脈瘤に対する治療法は,内視鏡治療の導入以来,非侵襲的で有用な治療法として長足の進歩を遂げた.これまでに安全性と有用性,そして患者のQOLを求め,多くの手技の開発や工夫がなされてきた.本稿では,本邦における内視鏡治療の変遷と私が38年間取り組んできた食道・胃静脈瘤に関する基礎的・臨床的研究の成果について述べた.基礎的研究としては治療薬剤(EO, AS, ET, cyanoacrylate系薬剤)の作用機序を解明し,臨床的研究としては基礎的データを基に,より安全かつ効果的な治療手技(EO・AS併用法,地固め法,CA・EO併用法,腎静脈閉塞下CA法など)を導入した.今や,食道・胃静脈瘤の内視鏡治療においては,患者の病態とEUSや3D-CTによる門脈血行動態の状況に応じた最適の治療法を選択することが重要である.

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© 2021 日本門脈圧亢進症学会
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