日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
症例報告
直腸癌術後ストーマ静脈瘤出血に対しエコーガイド下経皮的硬化療法が奏功した1例
中村 健二
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 32 巻 1 号 p. 68-74

詳細
抄録

症例:70代,男性,主訴:ストーマ造設部からの出血,現病歴:直腸癌術後,アルコール性非代償性肝硬変で通院中.受診前日よりストーマから持続出血し,Hb 7.4 g/dlと貧血進行し,出血性ストーマ静脈瘤(stomal varices:SV)の診断で緊急入院.入院時造影CTで下腸間膜静脈(inferior mesenteric vein:IMV)を供血路としたSVを認めた.SVから複数回の出血既往があり経皮的硬化療法を行った.エコー下にストーマ周囲の供血路であるIMVの分枝血管を穿刺し,カテーテルをIMVから門脈側へ挿入し造影した.SVと逆行性にIMVが描出された.IMV末梢枝をコイル塞栓し,血流は消失および停滞,50%グルコース5 mlと5%オルダミン・イオパミドール等量混和液を2 ml注入した.術後経過は良好で第16病日に退院,退院後4か月半で肝不全死するまでにSVの再出血は認めなかった.

著者関連情報
© 2026 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top