抄録
第1例はアルコール性肝硬変の62歳, 男性.吐下血で入院し, red color sign陽性の食道静脈瘤と胃穹窿部静脈瘤を認め, 出血源は胃静脈瘤と判断した.第2例はC型肝硬変の82歳, 男性.RC陽性の食道静脈瘤と胃穹窿部静脈瘤を認め, 予防的治療目的で入院した.何れの症例も胃腎シャントとともに下横隔静脈が排血路として高度に発達していた.胃腎シャントにバルーンカテーテルを挿入した後, 下横隔静脈にマイクロバルーンカテーテルを挿入して, 胃腎シャントからEOを注入した.複数の排血路を有する胃穹窿部静脈瘤の治療ではdual balloon-occluded retrograde transvenous obliteration (dual B-RTO) が有用と考えられた.