2020 年 57 巻 5 号 p. 385-389
小児発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)はまれな疾患だが,殆どは再生不良性貧血(AA)からの移行が多い.症例は15歳の女子で汎血球減少と著明な低形成骨髄を認めた.PNHタイプ血球(CD55/59欠損)が赤血球1.9%,顆粒球50.6%からPNHタイプ血球陽性のAAと診断した.免疫抑制療法(IST)を行い6ケ月後に完全寛解となったが慢性化し,23歳時,血小板減少と溶血性貧血が進行した.骨髄は赤芽球過形成でPNHタイプ血球は赤血球24.4%,顆粒球84.6%と増加しAA-PNH症候群と診断した.成人AAの約4~9%がPNHへ移行するといわれる.ISTで寛解となった小児AA例は,成人後も溶血性貧血,PNHタイプ血球などを長期にフォローアップする必要がある.