2026 年 63 巻 2 号 p. 161-163
わが国の小児腎腫瘍治療は,JWiTS-1およびJWiTS-2試験を通じて欧米に比肩する生存率を達成した.しかし,希少組織型の予後向上や生存者の晩期合併症低減に向けた個別化医療の推進が次なる課題となっている.世界的には,初期手術優先の北米戦略(COG)と術前化学療法優先の欧州戦略(SIOP)が共存しているが,日本人患者の遺伝的背景は欧米と異なる可能性が示唆されている.これらを踏まえ,国際共同研究「UMBRELLA-J」を立ち上げた.本試験は,診断・治療手順を国際基準に統一し,バイオマーカーの検討を通じ日本人独自の最適な治療層別化因子を見出すことを目的とした観察研究である.