2021 年 12 巻 7 号 p. 1002-1006
はじめに:保存療法抵抗性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)胸椎化膿性脊椎炎に対して全内視鏡下椎間板掻爬洗浄術(FEDD)と低侵襲脊椎安定化術(MISt)が奏功した症例を報告する.
症例:70歳男性,第8/9胸椎化膿性脊椎炎と診断,血液培養からMRSAが検出された.保存療法抵抗性であり,FEDDとMIStを同時に行い,抗生剤を術後6週間継続し感染を鎮静化し得た.
結語:胸椎化膿性脊椎炎に対して一期的に行うFEDDとMIStは有効であった.