Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
原著
PEACE緩和ケア研修会を受講したことによる変化と今後の課題―フォーカスグループ・インタビューの結果から―
山本 亮木澤 義之坂下 明大中澤 葉宇子
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2015 年 10 巻 1 号 p. 101-106

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抄録
【目的】がん対策基本法に基づき,がん医療に携わるすべての医師を対象とした基本的な緩和ケアに関する研修が行われている.本研究の目的は,緩和ケア研修会が,受講した医師の臨床実践にどのように役立っているかを明らかにすることである.【対象と方法】緩和ケア研修会を受講した医師12名に対し,研修会を受講して臨床実践に生じた変化や役に立ったこと,今後の課題についてフォーカスグループ・インタビューを行い,その内容を質的に分析した.【結果】役立った点として,緩和ケアの知識,緩和ケアの技能,苦痛に目を向ける,在宅の視点,知識の共有・共通化の5つのカテゴリーが抽出された.今後の課題としては,研修会の内容,研修会の構成,研修会の制度の3つのカテゴリーが抽出された.【結論】緩和ケア研修会を受講することは,緩和ケアを系統的に学ぶことができ,他の医師の実践を知ったり,ネットワークの構築に役立つ可能性があることが示された.
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© 2015 日本緩和医療学会
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