Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
症例報告
放射線照射後疼痛症候群に真武湯が有効であった1例
大岸 美和子瀧野 陽子竹内 麻理阿部 晃子伊原 奈帆橋口 さおり
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2019 年 14 巻 3 号 p. 193-196

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抄録

【緒言】放射線照射後疼痛症候群の神経障害性疼痛と考えられた患者に,真武湯が有効であった症例を経験したため報告する.【症例】83歳男性.2016年4月に左肺S3領域の肺腺がんStage IBと診断された.手術適応であったが放射線治療を希望し,同年5月に体幹部定位放射線治療を開始し,その後2017年1月末ごろより左乳頭周辺から側胸部の神経障害性疼痛が出現した.ロキソプロフェンやアセトアミノフェンは無効で,トラマドール/アセトアミノフェン配合錠やプレガバリンでは眠気やふらつきが出現し難渋した.当科再診時に漢方治療を希望し,冷え症や胃腸虚弱を目標に,ツムラ真武湯エキス顆粒5 g/日をプレガバリン25 mg/日に追加したところ,2カ月後には胸痛がほぼ消失しプレガバリンを中止できた.【考察】真武湯は疼痛や痺れに有効とされる附子を含んでおり,西洋薬で難渋する神経障害性疼痛の治療の一つの選択肢となる可能性がある.

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© 2019日本緩和医療学会
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