Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
原著
保健医療福祉職を対象としたAdvance Care Planning(ACP)を促すワークショップの評価
辻川 真弓犬丸 杏里坂口 美和船尾 浩貴武田 佳子玉木 朋子竹内 佐智恵
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2021 年 16 巻 2 号 p. 215-224

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抄録

【目的】保健医療福祉職を対象にAdvance Care Planning(ACP)を促すworkshop(WS)を行い,今後ACPを行いたいと思う人の割合,および参加者の死生観変化から,WSがACPの動機づけとなるかを明らかにする.【方法】WS後に家族や大切な人とACPを行う意思の有無により参加者を2群に分け,死生観およびWSの感想をWS前と比較した.【結果】分析対象は91名,ACPを行いたいと思う群は42名(46.2%)であった.死生観はWS前に比して,両群ともに,「死後の世界観」「死への恐怖・不安」が有意に低下した.ACPを行いたいと思う群では,「死からの回避」(効果量−0.42)「人生における目的意識」(効果量0.51)が有意に肯定的に変化した.【結論】WSによりACPを行おうとする人は半数程度であり,人生における目的意識の高まり,死を回避しない姿勢の関与が示唆された.

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© 2021日本緩和医療学会
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