【目的】在宅終末期ケアにおける同行看護師の役割を明らかにすることを目的とした.【方法】半構造化インタビューによる質的研究を行い,記述的テーマ分析を実施した.対象は同行看護師,医師,研究対象診療所とともに看取り支援を行った訪問看護師,ケアマネージャー,訪問薬剤師,自宅看取りを経験した患者家族とした.【結果】同行看護師の役割は「診療補助」「医師との協働」「医師の説明に対する理解の促進」「意思決定支援」「患者・家族への直接的ケア」「診療におけるサポーティブな環境作り」「全人的な視点で情報収集・アセスメント」「多職種とのコーディネーション」「多職種に対する終末期・緩和ケア教育」の9テーマであった.【考察】さまざまな属性へのインタビューから同行看護師の役割が明らかになった.同行看護師は,訪問看護師と比べ,医師の診療とともに同時に展開される独自の役割があり,在宅終末期ケアにおけるコーディネーターを担っていた.