【目的】緩和ケア病棟におけるキーパーソンという言葉の使用実態と,代理意思決定との関連についての看護師の認識を明らかにする.【方法】国内25施設の緩和ケア病棟に勤務する看護師を対象にWeb調査を実施した.【結果】137件の回答を得た.99.2%が同語を使用していたが,運用ルールが「統一されていない」「分からない」との回答が約3割を占めた.依頼する役割は意思決定関連が最多で,キーパーソンは「必要な情報の把握」「患者の意向の理解」「事前意思の尊重」「最善の利益の考慮」という代理意思決定に関する要件を「常に」または「ときどき」満たしていると約9割の看護師が認識していた.【結論】本用語は運用基準が曖昧なまま頻用されている.緩和ケア従事者は多義的な言葉に依拠せず,依頼する内容ごとに最適な人物を個別に検討し,意図が明確な呼称を用いて情報共有することが望ましいと考えられる.