2024 年 49 巻 1 号 p. 57-64
まれな血液凝固異常であるlupus anticoagulant-hypoprothrombinemia syndrome(LAHPS)に起因する非外傷性急性硬膜下血腫の1例を経験した.症例は9歳女児.頭痛を主訴に来院しMRIでわずかな急性硬膜下血腫を認め,入院.その翌日,出血増大により状態が悪化し緊急開頭を行った.術中,出血傾向が著しく,止血に難渋した.hinge型減圧開頭(HC)とし手術終了した.血栓症回避のためステロイドは用いなかったが,1週後に急性硬膜下血腫が再発し再手術となった.この際もやはり止血に難渋した.再びHCとし,その後はステロイドを継続.再出血なく経過良好である.