主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:多胎をめぐる諸問題
回次: 11
開催地: 埼玉県
開催日: 1993/01/23
p. 99-106
はじめに
双胎1児死亡例の生存児に発症する合併症には多種のものが報告されているが,このうち脳病変の報告が近年多く認められるようになった。双胎1児死亡例そのものが少ないうえ,一絨毛膜性双胎は全双胎の約半数であるため,各施設における症例報告の集積はあるものの,現在までのところ大きな統計的検討が行われていないのが現状である。
今回,我々は自験例およびわが国にて発表された文献をもとに双胎1児死亡例の発生頻度,生存児の予後について統計学的な検討を試みたので報告する。