主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期における鎮静・鎮痛・麻酔
回次: 29
開催地: 佐賀県
開催日: 2011/01/14 - 2011/01/15
p. 45-49
緒言
分娩に鎮痛を求める声は増えてきている。安全で確実な無痛分娩法が模索されるなか,児への薬物移行・分娩進行への影響を最小限とする方法として現在ではneuraxial analgesia,すなわち硬膜外鎮痛法(epidural analgesia:EA)と脊髄くも膜下硬膜外併用鎮痛法(combined spinal-epidural analgesia:CSEA)が主流となっている。
EAとCSEAによる無痛分娩に関してさまざまな問題が提起されてきたが,多くの臨床研究により鎮痛開始時期,母体低血圧,分娩遷延,帝王切開率などの点では一定の解決をみた。しかしながら回旋異常,器械分娩率,オキシトシン使用頻度,母体発熱などの未解決な問題点が残っている。
本研究では回旋異常を取り上げ,neuraxial analgesiaの鎮痛方法および使用薬剤による回旋異常発生率と下肢運動神経遮断の程度について検討した。