中手骨切断における片側上肢切断の場合,日常生活動作の約80%以上は非切断肢で行えるため,装飾義手を処方することが多いが,どうしても両手操作が必要で手指の把持機能の代償としての調理作業用義手が適応となる症例も存在する.今回中手骨切断患者に対し,作業用義手の適合を行った.また,自在に形状を整え,製作したい形で容易に成形が可能である3Dプリンターを用いて継手を作製し,様々な調理器具の取り付けを可能とした.さらに,耐久性および強度の向上を図ることができ,調理作業を主とした職場復帰に向けた両手操作および30分以上の作業が可能となった.今後も3Dプリンターを利用することで,患者の望む「使える義手」への可能性を大きく広げることが期待できる.