日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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モモ果実cDNAマイクロアレイの作製と発現解析
*今井 剛山本 俊哉松田 長生矢崎 潤史石川 雅弘藤井 文子真保 佳納子島谷 善平長田 夕子橋本 晶子太田 智弥佐藤 友紀本多 幸子山本 公子坂田 克己佐々木 卓治岸本 直巳菊池 尚志林 建樹
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p. 113

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抄録
開花後1か月および収穫期のモモ果実よりcDNAライブラリーを作製し、ランダムにピックアップした約1,500クローンのマイクロアレイによる発現解析を行った。ターゲットとして開花後10日、1ヶ月、2ヶ月半、収穫期の果実および若い葉より精製したmRNAを用い、果実発達に伴う顕著な発現量の変化がみられる遺伝子を探索した。1割程度で変動がみられ、大きいものでシグナル強度で2桁の変動があった。i) 減少していくもの:ポリフェノールオキシダーゼ、プロテアーゼインヒビター、スーパーオキシドジスムターゼ等; ii) 増大していくもの:抗菌性ペプチドホモログ、インベルターゼインヒビター、ACCオキシダーゼ、ペクチンリアーゼ等; iii) 初期と収穫期で発現が強いもの:転写因子の一種。i) に属するPF10056は28アミノ酸のほぼ完全な繰り返しを4回もつタンパク質をコードしており、開花後2ヶ月半までは発現量も非常に多い。野生種タバコ由来のエクステンシンの一種と30%程度の相同性がみられたが、機能に興味が持たれる。
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© 2003 日本植物生理学会
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