日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナにおける葉緑体光定位運動を制御する KAC1 遺伝子のクローニング
*末次 憲之山田 岳加川 貴俊門田 明雄和田 正三
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p. 238

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抄録
葉緑体は効率よく光を吸収するために弱い光には集まり(集合反応)、光損傷を避けるために強い光からは逃げる(逃避反応)。種子植物シロイヌナズナでは、集合反応は2つの青色光受容体フォトトロピン(phot1、phot2)によって制御され、逃避反応はphot2 のみによって制御されている。我々は最近、葉緑体光定位運動に異常を示す変異体 kac1 を単離した。マッピングにより KAC1 遺伝子が植物に特有なタンパク質をコードすることが明らかになった。KAC1 遺伝子は葉、茎、花および根でその発現が確認された。KAC1タンパク質は主に可溶性画分で検出されるが、膜画分でも検出される。KAC1タンパク質の発現量と細胞内局在パターンはphot1phot2jac1chup1のどの葉緑体光定位運動の変異体でも変化がなかった。
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© 2007 日本植物生理学会
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