日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第48回日本植物生理学会年会講演要旨集
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Cyanidium caldarium RK-1株の色素体ゲノムの全塩基配列がほぼ決定した
*永井 武志太田 にじ
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p. 760

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抄録
Cyanidium caldarium RK-1株はCyanidioschyzon merolae 10D株と同じく原始紅藻類に属し、高温酸性の温泉に生育している。このたびC. caldarium RK-1株の色素体ゲノムの塩基配列がほぼ決定したことを報告する。C. caldarium RK-1の色素体ゲノムの予想されるサイズはおよそ150 kbpで、AT-richな環状ゲノムである。この塩基配列を基にOpen Reading Frameを検索し、存在する遺伝子を確認した。同定された遺伝子は、psaArbcLなど光合成関連の遺伝子が多く存在した。また緑色植物と異なり、アミノ酸合成、脂肪酸合成、ビタミン合成に関与する多くの遺伝子が見られた。多くの遺伝子はC. meloraeと高い相同性を示し、遺伝子の配列も近い部分が多く見られた。その一方で遺伝子の並びが異なる部分も見つかったので、このこともあわせて報告する。
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© 2007 日本植物生理学会
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