日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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野生種スイカRan GTPaseによる根の生長促進メカニズムの解析
*小阪 梨奈明石 欣也吉村 和也横田 明穂
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p. 0469

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抄録
カラハリ砂漠に自生する野生種スイカ(Citullus lanatus L.)は、乾燥ストレスに応答して地下の根系を発達させ、水分獲得能力を向上させることが知られている。我々はこれまでに、野生スイカの根のプロテオーム解析により、低分子Gタンパク質であるRan GTPase(CLRan)が乾燥ストレスで発現誘導されることを示した(2006年度本大会)。また、CLRan1遺伝子を過剰発現させたシロイヌナズナでは、主根の生長がコントロールよりも促進されることを見出しており、その制御メカニズムに興味が持たれる。
Gタンパク質は細胞内シグナル伝達の分子スイッチであり、GTP結合型の活性化状態またはGDP結合型の不活性化状態として存在する。本研究では、CLRan1の19位のGlyをValに置換した活性型遺伝子(G19V)および24位のThrをAsnに置換した不活性型遺伝子(T24N)をシロイヌナズナにおいて過剰発現させ、Ranシグナル伝達が根の生長に及ぼす影響について解析した。形質転換体の根の生長をMS培地上で評価したところ、播種後8日目において、G19V植物はコントロールと比較して主根の生長が促進された。一方、T24N植物は主根の生長抑制が見られた。これらの結果から、Ranがその活性化状態の変化を介して、根の生長制御に深く関与することが示唆された。
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© 2008 日本植物生理学会
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