日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナ新規カチオン結合タンパク質AtPCaP2の分子細胞生物学的解析
*加藤 真理子長崎 菜穂子井出 悠葵前島 正義
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p. 0530

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抄録
当研究室でシロイヌナズナより見出されたAtPCaP2は、アミノ酸168個で構成される親水性タンパク質である。そのN末端にはミリストイル化シグナル配列があり、既知分子には見られない特徴的な繰り返し配列(VEExK)を有する機能未知の分子である。酵素機能を示唆するドメインなど,既知機能ドメインに相当する配列は見られない。リアルタイム-PCRによってAtPCaP2 の発現部位を詳細に解析したところ、根で特異的に発現することが明らかとなった。プロモーター-GUSの発現によるデータも根特異性を明確に支持した。さらにAtPCaP2は病原菌エリシターペプチド、Fe2+やMn2+などの重金属、低温、乾燥、高浸透圧あるいはABAやGAなどのホルモンに対して、mRNAレベルが3倍以上に上昇した。細胞内局在を解析する目的でGFPとの融合タンパク質解析を行ったところ、AtPCaP2が細胞膜に局在することが明らかとなった。さらにAtPCaP2のN端を介してミリストイル化されていること、そして特定のホスファチジルイノシトールリン酸を結合することも明らかにした。これらの性質は、AtPCaP2が細胞膜上で多面的なストレス応答に関与する分子であることを示唆しており、関連するAtPCaP1との相違を考慮しつつ分子機能を議論したい。
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© 2008 日本植物生理学会
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