日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ムラサキ培養細胞由来rosmarinic acid synthaseの単離と機能解析
山下 裕美*寺坂 和祥水戸 光司櫻井 望鈴木 秀幸柴田 大輔矢崎 一史水上 元
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p. 0778

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抄録
ムラサキ(Lithospermum erythrorhizon)は抗菌作用や抗炎症作用を持つ二次代謝産物rosmarinic acid(RA)を生産し、蓄積する。RAはフェニルプロパノイド経路由来の4-coumaroyl CoAとチロシン派生経路由来の4-hydroxyphenyllactic acid(HPL)の縮合産物である4-coumaroyl-4’-hydroxyphenyllactic acid(CHPL)を経由し生合成される。そこで本研究では、このアシル基転移反応を触媒する酵素rosmarinic acid synthase(RAS)のcDNA単離と機能解析を試みた。まず、ムラサキ培養細胞のEST情報から既知のアシル基転移酵素ファミリーと相同性を示すクローンを選出し、RACE法により4つの全長cDNA(LeHCT1~4)を単離した。得られたLeHCT1~4は植物二次代謝系アシル基転移酵素の保存配列を有していた。これらのクローンについて、組換えタンパク質を用いた機能解析を行った。その結果、LeHCT1はCHPL生成反応を触媒した。さらにアシル基供与体としてcaffeoyl CoAをも基質としisorinic acidを生成した。現在、他のクローンについても機能解析を行うとともに、LeHCT1についてはさらに詳細な基質特異性について解析を行っている。また、ムラサキ培養細胞におけるRAの生合成はメチルジャスモン酸(MJ)の添加によって誘導されることが知られている。そこで、LeHCT1の遺伝子発現がMJ添加の影響を受けるかどうかを調べた結果、タンパク質レベルでの活性変動と同様にほとんどその影響を受けなかった。
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© 2008 日本植物生理学会
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