抄録
青枯病菌は約60~70のタイプIIIエフェクターを有すると予想されるが、個々の植物細胞内における機能に関しては全く不明である。最近の研究から、植物の防御応答には様々な膜輸送系が重要な役割を担っていることが明らかとなってきた。今回、我々が同定した44種類の青枯病菌エフェクターの中に小胞輸送阻害活性を有するものが含まれているかどうかを調べた。これらエフェクター遺伝子を出芽酵母の細胞内で発現させたところ、少なくとも6種類のエフェクターがCPY-Inv融合タンパク質の液胞選択的な小胞輸送を阻害することが明らかとなった。現在、これらのエフェクターが本来機能する場である植物細胞の小胞輸送を阻害するかどうかを、液胞移行シグナルを付与したGFP(GFP-CT24)を発現するシロイヌナズナを用いて解析している。これらの結果に加え、青枯病菌の小胞輸送阻害エフェクターの植物病原性に対する寄与についても議論したい。