日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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ジャスモン酸応答性bHLH型転写因子INU1とそのホモログの機能解析
*関本(佐々木) 結子斉藤 洸増田 真二乾 薫太田 啓之白須 賢
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p. 0346

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抄録
ジャスモン酸は成長の制御や、傷害・病害などのストレス応答に必須の植物ホルモンである。COI1はジャスモン酸情報伝達の中心的因子であり、ホルモンの結合に依存して、転写抑制因子と考えられるJAZタンパク質のユビキチン化とプロテアソームを介した分解を引き起こす。JAZファミリータンパク質はジャスモン酸応答性転写因子であるMYC2の転写抑制因子であり、JAZタンパク質の分解によって遊離したMYC2は、ジャスモン酸応答遺伝子群の発現を制御すると考えられている。
MYC2はJAZタンパク質と相互作用することが知られているが、JAZタンパク質と相互作用するその他の転写因子については知られていない。そこで、ジャスモン酸情報伝達系における新規の転写制御因子を得るために、我々はジャスモン酸応答性遺伝子群の共発現解析を行い、MYC2と共発現するbHLH型転写因子に着目し、INU1とした。INU1とJAZタンパク質の相互作用を酵母ツーハイブッド法により解析した結果、INU1とINU1に最も近いホモログが特定のJAZタンパク質と相互作用した。またmyc2inu1、およびinu1ホモログの二重・三重・四重変異体の解析結果についても合わせて報告する。
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© 2011 日本植物生理学会
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