小児呼吸器診療において必要不可欠なCTは,外観に大きな変化は無いものの機械性能・撮影方法・画像再構成/処理法ともに進化し続けている.これに伴い難解な放射線用語や見慣れない画像を見聞きする機会は多い.放射線業務を専門としない医師にとってこれらを一から勉強する時間はなかなか確保し難いと思われる.本稿はCTにまつわるトピックスを成人とオーバーラップする内容から小児特有の内容まで取り上げ,置き去りにしてきた疑問を減らす助けとなる事を目的としている.また,被ばく無しに画像を得る事ができる有用なモダリティであるUSとMRIは,呼吸器領域の画像診断ツールに適さないとされてきたが,気道・肺の評価に用いられる様になってきており,これらについても触れる.