日本小児放射線学会雑誌
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特集 小児呼吸器疾患に対する放射線診断のトピックス
臨床に役立つ小児呼吸器超音波検査
星野 雄介富所 由佳河野 達夫 竹井 寛和
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2023 年 39 巻 2 号 p. 75-89

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抄録

呼吸器超音波検査(US)の所見は①A line(多重反射アーチファクト:胸膜と平行な線状高輝度),②B line(小水滴によるacoustic trap:胸膜から深部に伸びる線状高輝度),③lung sliding(呼吸に合わせ胸膜ラインがスライドする)に代表される.

気管挿管確認のUSは精度が高く,動的snowstorm sign/bullet sign,食道への誤挿管double tract signを参考にする.気胸のUSは広く普及し,lung slidingの消失,B lineの消失,lung pointの存在等を総合診断する.胸水検出能は高く,胸腔内の無エコー域として(膿胸は相対的高輝度域として)描出される.肺実質は壁側胸膜直下は直接観察可能で,肺炎,化膿症,腫瘍,奇形が診断可能である.B lineなどの間接所見により,細気管支炎や肺水腫の診断にも有用とされる.新生児一過性多呼吸では肺胞液の吸収遅延がB lineとして観察され,呼吸の改善とともに所見も改善する.呼吸窮迫症候群は,軽症ではA lineとB lineの混在,重症ではA lineは認めずwhite lungパターンを呈し,サーファクタント投与の判断にも活用できる.

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© 2023 日本小児放射線学会
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