日本惑星科学会秋季講演会予稿集
日本惑星科学会2004年秋季講演会予稿集
セッションID: P313
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ポスターセッション 3 10月15日(金) 14:46~16:15
オールト雲起源の不活動彗星核C/2002CE10の可視・近赤外線・中間赤外線観測
*関口 朋彦高遠 徳尚宮坂 正大ブディ デルマワン渡部 潤一
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抄録
不活動彗星核C/2002CE10の可視・近赤外線・中間赤外線(BVRIJHKNQバンド)での多色測光観測および分光観測を行った。解析の結果、可視太陽光反射特性では彗星核や遠方小惑星に多いD型に分類された。また熱放射の測定によってアルベドは0.02と求まり、太陽系天体の中でももっとも暗い天体であった。近赤外線のKバンドの分光結果においてH2O氷の吸収は見られず、可視の分光観測において顕著な分子輝線は検出されず、彗星コマをまとわない、これまでで活動度のもっとも小さい彗星核であった。C/2002CE10は小惑星に極めて近い性質を持つ彗星核であることがわかった。彗星と小惑星の進化とつながりを知る上で貴重な天体である。
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© 2004 日本惑星科学会
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