抄録
調剤過誤の防止に努めることは,薬剤師にとって重要な責務である.しかし十分な確認の後,交付した薬剤であっても患者より薬剤過誤に関する問い合わせがある.この場合,交付後であり薬剤過誤の正否の確認の術が乏しい現状にある.そこで,調剤薬監査画像記録システムの導入を行った.また,調剤過誤事案の現状と記録システムが及ぼす薬剤師への心理的影響についても調査した.過誤の訴えは133件あり,内102件は正しく調剤されていることが確認できた.心理面では薬剤監査を撮影範囲内で行わなければいけないことによる緊張感や煩わしさが導入後に増加したが,調剤過誤の訴えに対する対応に安心感が増加した.今回構築した記録システムは事実に基づいた対応を可能とし,薬剤の適正使用に寄与できると考えている.