医療の質・安全学会誌
Online ISSN : 1882-3254
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報告
全国病院グループにおける本部感染管理の役割
−赤十字医療施設の感染管理体制と感染対策事業の推進−
小口 正義福田 真弓松田 真澄曽根 美二美中井 達哉酒井 陽輔川崎 智子前田 章子星 輝美矢野 真
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2022 年 17 巻 3 号 p. 271-276

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抄録
日本赤十字社は,組織的な感染管理に積極的に取り組んでいる.全国赤十字グループ医療施設(92施設)において感染管理に関する院内感染対策を徹底している.本部感染対策係は,当該施設への感染管理に関する迅速な支援を行うと共に,全赤十字医療施設に対し感染管理に関する情報提供・共有化の推進を図り,グループメリットを活かした感染管理に関する問題について相談できるシステムを構築し,適切で迅速かつ効果的な感染管理を推進している.昨今の新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)対応では感染管理に精通した多職種の委員から構成される感染対策専門部会と連携し,いち早くCOVID-19・ワクチン関連情報,医療施設の経験共有,相談対応した.グループ本部感染管理体制は,グループメリットを活かした情報や経験の共有など,連携を行う要となっている.グループ組織の中で感染管理に関する各種企画・相談対応・支援・人材育成などを行う重要な役割を担っている.
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