2002 年 11 巻 3 号 p. 399-403
本邦において実践されている胸郭可動域訓練を含む呼吸理学療法の効果について,メタアナリシスを行い検証した.有意な効果が得られたのは,%VC (effect size 0.26), PImax (0.61), PEmax (0.56), 胸郭拡張差(0.76),6MD (0.45), CRQでは呼吸困難(0.90),情動(0.65), 疲労(0.59), 克服(0.58)であった.対象を拘束性換気障害に限定した結果では,%VC (0.45), 6MD (0.60), 呼吸困難(0.92), 情動(0.72)で有意な改善が認められた.呼吸理学療法の効果研究に関しては,今後も良質なデータを加え,定期的なメタアナリシスを行う必要性がある.