2003 年 13 巻 2 号 p. 340-343
当院の禁煙外来を受診した呼吸器疾患患者の特徴,禁煙効果を検討した.呼吸器疾患患者群(RP)59人,健常者群(HP)178人,その他の疾患患者群(OP)81人を検討対象とした.RP群は他の2群に比し,受診時年齢,外来受診回数が高く,呼気CO濃度は低値を示した.各群での禁煙の効果判定に有意差はみられなかった.RP群では,禁煙動機として健康を害したり,医師に言われて禁煙を試みる人が多く,禁煙できない理由として喫煙が健康にそれほど悪影響を与えないと考える人がHP群より多かった.初診時アンケートの禁煙動機や禁煙できない理由からRPでは外来時の積極的な禁煙啓蒙の必要性をうかがわせた.