日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
ワークショップⅣ
認定看護師制度の今後の展開
─慢性呼吸器疾患認定看護師教育を実施している看護系教員の立場から─
長谷川 智子
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 22 巻 1 号 p. 48-50

詳細
抄録

【要旨】 福井大学大学院医学系研究科では,平成22年より看護キャリアアップセンターを開設し,看護学における教育・研究を地域に広く役立てる取り組みを行ってきた.その活動の一つとして「慢性呼吸器疾患看護」認定看護師課程を開設するため,平成22年8月に日本看護協会に教育機関申請を行い,同年11月に教育機関認定を受けた.
大学院修士課程で教育される専門看護師とは異なり,認定看護師は約6ヵ月(615時間)という限られた期間で,個人・家族・集団に対する質の高い看護実践を提供する能力に加え,看護職や他の医療職種に対する指導・相談能力を身につける必要がある.当センターでは,医学部看護学科および医学科の教員と,医学部附属病院の医療における専門家が,認定看護師課程の教育に携わる.そのため,学部あるいは大学院レベルでの高等教育と,医療の最前線にある高度な医療技術に関する教育を受けられるという特徴がある.また,呼吸器に関する専門家を全国から招聘し,慢性呼吸器疾患看護に必要な知識と技術を養う教育を提供している.実習においても,北陸圏内に加え西日本の大学病院や特定機能病院など,高度な医療を提供する医療機関で,最新・最善の医療技術を学ぶことができるような内容となっている.
このような教育を受けた「慢性呼吸器疾患看護」認定看護師は,平成24年には誕生する予定であり,今後,全国の医療施設で活動が期待される.

著者関連情報
© 2012 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top