日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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ワークショップⅣ
急性期呼吸リハビリテーションの質の向上とRSTの役割
―理学療法士の立場から―
山下 康次
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2016 年 26 巻 1 号 p. 11-15

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抄録
従来,集中治療室における人工呼吸器管理は,鎮痛・鎮静に主眼が置かれていたが,近年,早期離床を行う環境へと変化しつつある.早期離床は,鎮静期間の短縮・人工呼吸器離脱期間の延長・ICU在室および在院日数の短縮・退院時身体機能の向上に寄与する,と報告1)されている.一方で,人工呼吸器装着が遷延する場合,その管理は一般病棟で管理することが少なくなく,呼吸サポートチーム(Respiratory Support Team: RST)が重要な役割を果たすことが求められている.RSTの役割は,対象患者の病棟ラウンド,機器の保守・点検,マニュアル作成・勉強会の企画や開催など,多岐に亘っている.しかし,理学療法士の役割はこれにとどまらず,入院中の患者に対する時間縦断的な関わりが必要であり,さらにRSTや主治医・病棟看護師・患者に関わるリハ専門職との横断的な関わりが必要なのではないのだろうか.本稿では,急性期呼吸リハビリテーションの質の向上とRSTの役割について,理学療法士の立場から述べる.
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© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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