日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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Print ISSN : 1881-7319
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原著
COPD患者におけるチオトロピウム・インダカテロール併用からグルコピロニウム/インダカテロール配合剤への変更による効果
宇津木 光克松崎 晋一蜂巣 克昌矢冨 正清久田 剛志山田 正信土橋 邦生丸田 栄
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2016 年 26 巻 1 号 p. 73-77

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抄録
チオトロピウムとインダカテロールを併用している慢性閉塞性肺疾患症例を対象として,グルコピロニウム/インダカテロール合剤への変更による有用性を検討した.対象症例は16例,平均年齢は72.9歳,FEV1は1.31±0.43 L,%FEV1は49.2±12.9%であった.薬剤変更後4週,12週とも肺機能検査では変化を認めなかったが,薬剤変更後12週でのCATは有意に改善した.またデバイスの嗜好性においては,各手技,吸入手技の自信,吸入の継続性に対して,ハンディヘラー®と比較しブリーズヘラー®の嗜好性が高かった.以上のことからチオトロピウムとインダカテロール併用からグルコピロニウム/インダカテロール合剤への変更は,合剤のメリットであるアドヒアランスの向上だけでなく,QOLの改善効果,さらには吸入デバイスに対する嗜好性から吸入の快適さも向上させうることが示唆された.
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© 2016 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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