2021 年 30 巻 1 号 p. 128-133
【目的】間質性肺炎(Interstitial pneumonia: IP)の急性増悪患者への神経筋電気刺激(Neuromuscular electrical stimulation: NMES)の効果を明らかにすること.
【方法】当院に入院したIP急性増悪患者のうち理学療法開始時より14日間NMESを施行した7例をNMES群,NMES未施行の8例を非施行群とした.両群の理学療法開始時,7日後,14日後の等尺性膝伸展筋力,握力,NRADL等をカルテ情報より後方視的に抽出し比較した.
【結果】7日後,14日後の等尺性膝伸展筋力の開始時比は非実施群と比較してNMES群で有意差を認めた.その他の項目で両群間に有意差を認めなかった.
【考察】IP急性増悪患者に早期に行うNMESは等尺性膝伸展筋力を向上させる可能性があり,より効果的な理学療法介入が行える可能性が示唆された.