2024 年 33 巻 1-3 号 p. 23-25
慢性呼吸器疾患を持ちながら暮らす人を支えるために,筆者は慢性疾患看護専門看護師として病院の看護外来で継続的な在宅療養支援を行っている.その支援の中で,外来通院中はもちろんのこと,急性増悪等により入院した際は,患者にとって必要な支援を整えるために多職種との連携,コラボレーション(協働)を行いながら医療ケアに携わっている.多職種との連携や協働においては,対象となる患者の「これから」をそれぞれの専門性の立場から思い描くために,「これまで」の病状の経過や生活,患者の価値観,希望などを時間軸で統合し,つなぐことを意図的に行っている.効果的な協働を促進する要素には,各メンバーが互いの専門性や責任を理解し信頼すること,共通の目標を持つこと,効果的なコミュニケーション,互いの尊重と補完,ユーモアなどがあると言われ,これらの要素を意図的に日々の実践に取り込んでいくことでより良い協働が進むと考える.