2026 年 35 巻 3 号 p. 190-197
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は進行性かつ全身性の炎症性疾患であり,呼吸困難や運動耐容能の低下によりQOLが著しく損なわれる.近年,鍼治療がCOPDにおける補完的治療として注目され,呼吸困難や運動耐容能の改善に関する有効性が国内外の臨床研究やシステマティックレビューにより報告されている.また,COPDに対する鍼治療の基礎的研究も進んでおり,鍼治療の抗炎症効果に起因する栄養指標の改善も分かってきている.鍼治療は安全性が高く,薬物療法と併用可能である点も利点であり,COPDにおける新たな治療選択肢としての可能性が期待される.
第32回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会 シンポジウム3