2023 年 39 巻 3 号 p. 133-137
【目的】香川県における排尿・排泄ケア問題の現状と今後の課題について、特定非営利活動法人「かがわ排尿・排泄ケア問題を考える会」の活動を通じて検討する。
【方法】「かがわ排尿・排泄ケア問題を考える会」の活動内容についてそれぞれ解説する。
【結果】市民公開講座では毎回様々なテーマを取り上げ、各分野の専門家に講演を依頼。排泄サポートセミナーでは、専門職を対象として、エキスパートによる講義、グループワークでの事例検討、体験実習を通じたケア用品の講習などを行い知識技術の向上を目指している。また、県民の排尿管理の実情を把握するために「香川県における排尿実態調査」を施行したところ、「排尿排泄管理についての知識・意識不足」「専門医、一般医家、看護介護職の連携不足」「マンパワー不足」が問題点として抽出された。
【結語】すべての人が排尿・排泄に悩まない社会をつくることを目標とし、この方面に関する意識の向上を図るために、医療従事者および一般市民への啓発活動が重要である。