抄録
【目的】晩期合併症であるストーマ脱出と傍ストーマヘルニアに関して、当院でのケア方法から管理上の課題について検討する。
【方法】2014年4月~2021年3月に実施した消化管ストーマ造設を伴う手術症例のうち、ストーマ脱出と傍ストーマヘルニア発症例に関して、診療録を用いて後方視的に調査・検討した。
【結果】解析対象263例中、ストーマ脱出5例(1.9%)、傍ストーマヘルニア20例(7.6%)であった。発症時期中央値(範囲)は、ストーマ脱出で3ヵ月(12日~2年4ヵ月)、傍ストーマヘルニアで5ヵ月(1ヵ月~6年)であった。発症時のBody Mass Index中央値は、ストーマ脱出で20.1、傍ストーマヘルニアで24.0と肥満状態ではなく、25例中15例で発症時に体重減少を認めた。補助ベルトやストーマヘルニア用ベルトなどの使用率は32%であった。ストーマサイトマーキングは25例中21例(84%)で実施されており、未実施4例は全例が緊急手術であった。両合併症とも全例が保存的に管理されていた。
【考察・結論】晩期合併症対策としてストーマヘルニア用ベルトなどの術後早期かつ継続的な使用を促す指導力、確実なストーマサイトマーキング、合併症に対する対応力強化のための看護師の教育が必要であると考える。保存的に管理することが多い晩期合併症のケア方法を見出し、管理できるように整えることが看護師に課せられた使命であると考える。