日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第53回研究発表大会
セッションID: P11
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柿渋塗布紙の立体活用への探求と制作
*正来 亮介樋口 孝之植田 憲宮崎 清
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抄録

 本研究は、長らく日本の民衆生活を支えてきた生活用具である「紙」と天然塗料・接着剤として活用されてきた「柿渋」の特性を再認識し、柿渋塗布紙の立体利用の方策を探究することを目的とする。なかでも、OA 機器の普及に伴って大量に排出されるシュレッダーごみに着目し、その有効活用を目指し、生活のなかで利用可能な立体物の制作を行った。  本研究においては、紙を平面として活用するだけではなく、「柿渋」との併用に基づき、立体としての活用の可能性を確かめるとともに、具体的に示唆を行うことができた。他用途への転用により、素材としてのあらたな可能性を模索することは、今日の紙工芸文化の保全育成はもとより、環境先進国として日本が率先してなすべき重要な取り組みのひとつといえよう。

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© 2006 日本デザイン学会
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