抄録
本研究は、公共空間が居場所となるためには、専門家による広義のデザイン活動(計画や設計、管理や運営、企画等)だけでは不十分であり、利用者によるデザイン活動が重要であるとの考えに基づいている。対象地における観察調査を通して、利用者自ら座る場所を設える「セッティング行為」の実態を整理し、公共空間における利用者による居場所づくりについて、デザイン活動として考察することを目的とする。
本研究では、プレイスメイキング概念のもと再生され、「利用のためのマネジメント」の好例として4200脚以上の可動イスを導入している米国ニューヨーク市にあるブライアントパークを研究対象地とする。現地では「利用のためのマネジメント」によって置かれた可動イスとほかのどのデザイン要素と組み合わせて、利用者が自らの居場所をセッティングしているかに着目する。