日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第59回研究発表大会
セッションID: 11-60
会議情報

新幹線車両先頭部の工学的性能と審美的性能の均衡研究-2
石崎 友紀大坪 聡一郎大野 恭一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究では北海道新幹線のスタイリング探求を行う。まず、北海道新幹線部分開業時に使用されると予想され、「新幹線車両先頭部の工学的性能と審美的性能の均衡研究‐1」(以下、前回研究)で審美的性能が低い傾向にあった「はやぶさ」等で使用されるE5系のスタイリングの改善提案を行う。前回研究の結果からE5系の審美的性能の問題点が塗装とライトのデザインにあると考えた。塗装とライトのデザインと配置位置を変更した改善案を制作し、SD法を用いてオリジナルデザインとの審美的評価の調査を行った。同時に、歴代の新幹線車両15車種を対象に工学的性能・審美的性能・情緒的性能の3性能のバランス体系の確認を目的としSD法による評価調査を行った。調査の結果、スピード感を強調した塗り分けとライトのデザインの変更によりE5系のスタイリング評価が大幅に改善できることが分かった。また、工学的性能・審美的性能・情緒的性能の評価結果から、総合的にバランスの取れている新幹線車両を導き出し、日本を象徴する公共交通機関として新幹線のあるべき姿の探求を行った。今後も研究を継続し、北海道新幹線にふさわしい車両のスタイリング提示を行う。

著者関連情報
© 2012 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top