抄録
筆者らは、2012年3月に千葉市幕張を拠点とするバス・タクシー運行業者の依頼で、デザイン専攻の千葉工業大学の学生とデザイン非専攻の神田外語大学の学生が共同してバスのラッピングデザインを行うWSプログラムのデザインを行った。このWSは、両大学学生の混成チームを4組み結成し、全6回のWSプログラムで進められた。各チームにはデザイン非専門家が含まれることから、デザインの専門性を問わずにデザイン思考を行うことのできるフレームワークを用いてグループワークを実施した。この全6回のWSプログラムの工程を表1に提示する。筆者らは、各チームのフレームワークの活用能力によってチームの協創性に差が出ると推測し、チームのフレームワーク活用状況に応じてファシリテートの方法やWSプログラムを更新する体制が必要であると考えた。このような理由から、筆者らは参加者の創造活動をリアルタイムで記録し、WS経験の質的変化や参加者の課題を検証するWSデザインレビュー(以下、DR)を考案し、上述のバスラッピングデザインプロジェクトにおいて実践的活用を試みた。本稿ではDRを使うことにより得られた効果について報告する。