抄録
本研究は、主観的評価手法「気持ち温度計」を用いた、子ども向けセルフワークショップにおける印象評価の試みである。これは、子どもの主観的な「気持ち」を温度で表現し、プログラムの工程ごとに気持ちの温度を記入していく方法である。今回は、入退場自由な多人数参加のワークショップ「厚紙でつくるホイッスル」において、任意で「気持ち温度計」を実施した場合のこの手法の可能性を探る。実施の結果、任意回答でも多くの回答が得られ、温度計という小学生に慣れ親しんだモチーフが有効であり、子どもの率直な回答が得られた。また、ワークショップにおける「楽しさ」という点で、評定項目である、高揚感、達成感、難易度では測れない要素があると考えられる。今回のワークショップ形式においても、プログラムの構成や難易度を捉える指標として「気持ち温度計」は有効であり、制作終了後に親子で記入する姿が多く見られ、ワークショップの振り返りツールとしての可能性がある。