抄録
本稿では、日本に訪れたイスラム教徒の人々に向けて、日本の食事に戸惑う人を少しでも減らし、食のストレスを緩和できるツールの提案を目的に、「ハラル食」と言われるイスラム教で禁じられている豚肉やアルコールなどを含まない食材であるかどうかチェックできるコミュニケーションツール『HALAL CHECK CARDS』のデザインについて紹介する。異文化間のコミュニケーションで起こる様々な問題も、デザイン協力者と一緒にモノを作ることで、日常生活に根ざした等身大のデザインとして見える形となって、次の問題解決へと橋渡ししているこの事例を通して、新しいデザインの価値や社会的な意味を情報デザインの教育の場からどのように創出していくのかについても考察している。