抄録
インドネシアの中部ジャワに位置するクラテンは、古くから稲作が盛んに行われてきた地域である。年間の米の生産量は350.395トンに達する。しかしながら、今日、稲作によって産出される稲藁は廃棄物とみなされ、それらの多くが圃場で焼却処分されているのが現状である(62%)。一方、当該地域の中小企業の多くが木材を扱っていることから、当該地域には、多様な木材加工の技術が存在する。本研究は、こうした木材加工の専門知識を稲藁の利活用に適応することを目指した基礎的研究である。藁の積層材は構造材としては使用できないものの、文房具などの日常生活用品の材料としての使用は可能であり、当該地域の自然資源ならびに人的資源の有効活用に基づく経済活動に寄与する可能性がある。