抄録
本研究は、公立はこだて未来大学での「デザイン街に出る」プロジェクトの一環として進められた。デザインワークショップの実践から、参加者の振る舞いに以下の3つの型があることを発見した。
1.点の状態のまま動けない
2.直線的にゴールを目指す
3.環境を楽しみながら徐々に焦点化していく
一方、デザンプロセスの視覚化によって、初学者はデザイン手法の理解以前に、コミュニティの構成や運営のスキルがないことが、デザインを完成することができない原因であることが浮かび上がった。
これらを踏まえ、「旅するデザイン」というコンセプトによるデザイン・プロジェクト実践方法を提案する。これは活動プロセスの中に、旅を楽しむように主題と直接関係するとは言えない対象世界を楽しむ活動とそのドキュメンテーションを取り入れたデザイン手法である。「旅するデザイン」手法は、自立共生型的な社会を築くためのプロトタイピング手法としての可能性を秘めている。