抄録
本研究の目的は、2018年3月26日に第Ⅱ区間が開通した、茨城県日立市のバス高速輸送システム(通称:ひたちBRT)のデザインプロセスをケーススタディとし、公共交通のデザインによる地域活性化への寄与を考察することである。我々は、2013年3月に開通したひたちBRTの第I区間に引き続き、今回もデザインを担当した。第Ⅱ期では、我々でモチーフを探索し、地域のサポーター組織と話し合いをしつつ、最終的なモチーフ9案を選定した。2017年度は、9案のうちサポーターズクラブで上位の承認を得られた5案をバス5台分として採用した。モチーフは「日立風流物」「鉱工業」「ポポー」「かみね公園」「海中」である。また、前回に引き続き、バスだけでなくバス停サインのグラフィックもデザインした。それぞれのバス停の周辺地域の歴史を調べたり、実際に現地を歩いたりしてモチーフを探した。台数や種類の増加、モチーフの具体性も加わったことにより、より市民の愛着が得られることが期待される。